No.2議事録未作成・未保管・持ち出し

🟡 3行でわかる要旨

  • 大京アステージが理事会議事録を作成・保管せず、組合の意思決定記録を隠蔽した疑いがある。
  • 組合側は事態報告書提出や複数回の面談で説明を求めたが、十分な回答を得られなかった。
  • 法的責任(善管注意義務違反・証拠隠滅など)が問われる可能性があり、今後の対処と全国注意喚起を視野に入れている。

🔶 問題の構図

  • 管理会社(大京アステージ)が、本来管理組合の財産である理事会議事録の作成・保管・返却義務を怠り、意図的・組織的に記録を隠蔽した疑いが浮上。これにより、管理組合の意思決定プロセスの透明性と信頼性が根底から揺らぎ、組合員全体の利益を守るべき管理会社としてのガバナンス欠如が顕在化している。

1️⃣ 問題の発端

  • 2025年1月26日、第33期1月定例理事会において、大京アステージから「事態報告書」が提出される。
  • 当該報告書では「理事会議事録の持ち出し・未作成・未保管」の事実を認めつつも、具体的な原因や経緯は不明瞭だった。
  • 組合側は冒頭から「議事録は組合の重要記録であり、作成・保管義務を果たす必要がある」と指摘。

2️⃣ 具体的事実

  • 事態報告書受領後、組合側は以下の5項目を大京アステージに依頼したが、回答を保留または差し控える姿勢を示された。
    1. 議事録未作成の具体的理由および責任者
    2. 保管・返却義務を怠った背景
    3. 過去改ざんや持ち出し履歴の有無
    4. 再発防止策の提示
    5. 第32期以前の正規議事録の提出スケジュール
  • 2025年3月7日、第1回面談(喫茶屋らんぷ下津店/14:00~16:00)を実施。
    • 出席者:辰己支店長・肥川副支店長・藤高リーダー
    • 辰己支店長:「理事会議事録の持ち出し・未保管について猛省している。弁明の余地はない」旨を陳謝。
    • 藤高リーダー:「報告書提出後の依頼5項目については回答を差し控える」と発言。
  • 2025年3月11日、組合側に対して「見解への追記連絡」と「第1回面談記録」が大京アステージより送付される。
  • 2025年5月15日、大京アステージからの最終回答書(抜粋)では「管理委託契約書で定めた業務履行が不十分だった」と認めつつも、詳細な再発防止策や根本的な原因究明は曖昧なまま。
  • 2025年5月17日、組合側から再通知書を送付。
    • 「依頼項目に対し『回答は差し控える』というのは説明責任を放棄している」と強く批判。
    • 「現場の裁量権がなく、上層部の指示に従うだけの縦割り構造は不誠実な企業体質の表れ」と指摘。
  • 2025年5月23日、大京アステージから再回答。
    • 「担当者による未作成、および管理職による確認不足が原因」と個人の責任に転嫁。

3️⃣ 影響と被害

  • 組合内の信頼喪失:理事会議事録が存在しないことで、過去の意思決定過程が検証できず、組合員間で不信感が拡大。
  • 意思決定の透明性欠如:建物管理や大規模修繕など重要事項の合意形成過程が曖昧になり、後々のトラブルや紛争発生リスクが高まる。
  • 他管理組合への波及:同様の不正・隠蔽事例が他のマンション管理組合でも起きる可能性があり、「管理会社への監視強化」「情報公開要求」の声が全国的に高まる。
  • 社会的信用失墜:マンション管理業界全体のガバナンス不全がクローズアップされ、行政やマスコミも注視する重大案件として発展し得る。

4️⃣ 証拠資料一覧

5️⃣ 管理会社の対応・回答

  • 事態報告書提出(1月26日):持ち出し・未保管を認め、猛省する旨の謝罪記述あり。
  • 第1回面談(3月7日):辰己支店長が弁明を放棄し謝罪。藤高リーダーは組合の質問に「回答を差し控える」と表明。
  • 見解への追記連絡(3月11日):組合の疑義に対して簡易的な補足のみ行い、核心部分の説明を回避。
  • 最終回答書(5月15日)
    • 「管理委託契約上の業務履行が不十分だった」と反省の言葉。
    • しかし、具体的な改善策や再発防止策には言及せず、原因究明も不十分。
  • 再回答書(5月23日)
    • 「担当者の作成ミスと管理職による確認不足」が原因と個人責任に転嫁。
    • 「組織としての責任は問えない」「上層部の指示がなかった」旨を示唆し、組織的なガバナンス欠如を否定。

6️⃣ 管理組合の対応と提言

  • 事態報告書提出要請:1月定例理事会時に「詳細な事実関係の公開」を求める。
  • 依頼5項目の提出催促:議事録作成・保管の責任者特定、再発防止策などを要求。
  • 複数回にわたる面談実施:3月7日の第1回面談に続き、非公式・公式含めて追加の対話を継続的に要請。
  • 再通知書送付(5月17日):大京アステージの「回答保留」を批判し、組織的な説明責任を追及。
  • 再回答への見解
    1. 個人責任に転嫁することで、組織責任を回避していると指摘。
    2. 善管注意義務違反の可能性を示唆し、民法上の責任を追及する構え。
    3. 情報隠蔽および証拠隠滅の疑いが濃厚であることを強調。
  • 法的責任に関する補足
    • 民事(民法第644条:善管注意義務違反)
    • 刑事(証拠隠滅罪[刑法第104条]、業務上横領・背任罪[刑法第247条]の可能性)
    • 行政(マンション管理適正化法違反による業務停止・指導対象)
    • 信頼関係の破壊により、将来的な契約解除や損害賠償請求も検討
  • 結論と対処の方向性
    • 大京アステージに対して、適切な再発防止策と責任者の明確化を求める。
    • 必要に応じて弁護士を交えた法的手続きの検討。
    • 全国のマンション管理組合に向けた注意喚起を発信し、同様の事例発生を抑止。
    • プレスリリースを通じて、世論喚起を図り行政対応も視野に入れる。

以上のとおり、理事会議事録未作成・未保管問題は、管理組合の意思決定記録を組織的に隠蔽した疑いがある重大事案です。今後は法的責任を追及するとともに、全国の管理組合へ警鐘を鳴らし、再発防止に向けた取り組みを強化していく必要があります。

改訂履歴

2025年1月26日に大京アステージより提出された「理事会議事録未作成などに関する事態報告書」の未作成議事録数が過少報告であったことが発覚。

大京アステージから報告された未作成議事録数と、2025年6月11日に実施された大和ライフネクストによる共用部確認会において引き渡しを受けた理事会議事録との照合の結果、大京アステージの事態報告書記載の未作成議事録数が実際の未作成数よりも少なく報告されていたことが発覚した。

2025年7月12日 【正式通知書】大京アステージへの再確認依頼文を送信

理事会議事録未作成と工事履歴の照合結果は、
「総会議案と理事会決議の整合性欠如に関する重大な問題」を浮き彫りにし、
大京アステージというマンション管理会社のビジネスモデルに内在する構造的な闇に、初めて公的な光を当てました。

「総会議案と理事会決議の整合性欠如に関する重大な問題」の隠蔽工作

2025年7月10日 3:43 大京アステージに対し、事態報告書データを請求

2025年7月10日 21:26 大京アステージより事態報告書データを受領

受領した事態報告書データは低画質でテキスト、明細表などを読むことは困難

2025年7月11日 6:43 大京アステージに対し、高画質なデータもしくは明細表部の基データとなるエクセルデータを請求。その後、回答がないため督促を2回行った。

2025年7月14日 15:07 大京アステージより明細表のエクセルデータを受領

2025年7月14日 15:34 大京アステージに対し、2025年7月14日 15:07に受領したエクセルデータの明細表と2025年1月26日に提出された事態報告書の明細表の記載内容が異なるため、1992年竣工当時から1999年までの明細書を請求

2025年7月14日 15:07 大京アステージより受領した明細表のエクセルデータと2025年1月26日提出の事態報告書の明細表より該当部1992年〜1999年を抜粋

※2025年7月14日 15:07 大京アステージより受領した明細表のエクセルデータ

※2025年1月26日提出の事態報告書の明細表

2025年7月14日 19:10 大京アステージによる回答

理事会議事録未作成に関する2つの矛盾点(大京アステージによる理事会議事録未作成数の偽装工作とその隠蔽)

1 2025年6月11日 新管理会社大和ライフネクストへ引渡された理事会議事録から判断された未作成数より、2025年1月25日大京アステージによる事態報告書記載の明細表による未作成数が少なく報告されていた点

2 大京アステージに対し、2025年1月26日提出の事態報告書の明細表データを請求し受領した理事会議事録の未作成数より、2025年7月14日 15:07 大京アステージより受領した明細表のエクセルデータによる未作成が少ない点

2025年7月15日 3:33 再度、事態報告書データ(高画質)を大京アステージに対し請求

2025年7月15日 5:22 大京アステージ真島社長へ説明要請書を送付